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2009/02/22

JIS A 1481によるトレモライト測定法の手順

改定後JIS A 1481の公示により新たに分析の対象に加えられたトレモライト(透閃石)、アクチノライト(緑閃石)、アンソフィライト(直閃石)は、いずれも角閃石族に属し、識別には困難がともないます。

アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトは、大規模な工業的利用は行われていません。トレモライトは、タルク、セピオライト、バーミキュライトなどの天然鉱物に含有されることがあります。トレモライトとアクチノライトは結晶構造が同じで、通常のX線回折分析では区別ができないため、両者を識別せずトレモライトと表現される場合があります。

トレモライトの分析に用いられるのは、普及型X線回折装置ですが、特に安定したX線強度が保持でき、標準試料中のトレモライトの回折線を明確に記録できる装置を選ぶ必要があります。分析操作は、測定範囲をトレモライト10.0~11.0°とし、管電圧および電流は40kV、30mA またはそれ以上に設定して測定します。対陰極はCuで、グラファイトモノクロメーターまたはNi フィルターによって単色化を行います。検出器には、半導体検出器、ガイガーカウンター、プロポーショナルカウンター、シンチレーションカウンターその他を使用することになります。

トレモライトの測定を行うにはまず、X線回折装置の測定条件を適切なものに設定します。そして、試料保持板に、トレモライトを含有するセピオライト標準試料をきつく装てんし、X線回折装置のゴニオメーターに取り付けます。続いて、当該試料を回折角(2θ)10.0~11.0°(回折ピーク位置10.4°前後)の範囲内で測定し、回折線強度の記録を実施します。

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